垂水わらびの走火入魔

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中国外のプラットフォームでの二次活動で起きた事件の余波、古いことでも日本が絡むとなにされるかわからないことの例

ひょっとしてなんだけど、「中国ではいつ何が起きるかわからないから、ものすごく慎重にファン活動しないとならない」ことが通じてない人がいるんじゃないかなあと思って。

中華BL沼にいたら常識だと思い込んでいたのですが、日本人の常識から見ると「わけがわからない」としか言いようがない二例をまとめます。

リアルタイムでおっかけてたから、ドン引きしましたよ。二つ目は「山の民」にはおなじみの件です。

中国外のプラットフォームでの二次活動で起きた事件の余波で、なぜか俳優が封殺された例

一番初めは中国の外のプラットフォームにて、ファンが二次活動をして起きたことを、俳優さんが責任を取らされた件です。

シャオ・ジャン(肖戦)の、227事件ですよ。

「魔道祖師」がお好きならこの方を知らないということはほぼないと思うのですが、俳優さんの名前に覚えがないかもしれないですね。「陳情令」の魏無羨役の人ですよ!わかったかな?

事件を簡単にまとめますと、舞台はAO3。Archive of Our Ownという、英語圏の投稿サイトです。サーバー所在地はアメリカ合衆国で、中国ではありません。

アメリカの言論、二次文化では特に問題なさそうなものから、ご本尊が炎上していきます。

まじわけがわからんです。

AO3に肖戦と王一博のいわゆるnmmn(さすがにこれの注釈はいらないよね?)小説が投稿されました。これが論争を呼び始め、肖戦のファンが問題視して通報して行った結果、2020年2月27日に中国国内のプラットフォームでこのnmmn二次小説に関する投稿が削除され始め、最後には中国国内からAO3への接続ができなくなりました。中国の金盾がAO3への接続を排除するようになったからです。

これが227事件です。なぜ肖戦までいくのかというと、中国では、俳優はファンの模範になるべきだという考え方があり、俳優がファンの行動の責任を取らされるからです。

肖戦はファンの行動を制止するべきだったとして、広告から降ろされ、半年間くらい封殺状態が続きました。

詳しくはニコニコ大百科にあります。

227事件とは (アルアルチーシーチェンとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

これ以降、いわゆる「CP売り」は少なくとも公式は控えるようになったような気がします。すごかった時期もあったのに。

肖戦は2月末から封殺され、同年7月半ばに復帰始めた模様です。

「陳情令」のシャオ・ジャン、完全復帰へファンも貢献、ブレーク前の心温まる行動も

同人小説のプラットフォーム「AO3」の投稿小説の内容をめぐり、シャオ・ジャンの熱狂的ファンが抗議したことで中国政府のネット検閲システムも動かす「227事件」が発生した。「ファンの不始末はスターの責任」の形で、ファンの異常行動に足を引っ張られ、活動を制限されることとなった。

日本人からするとわけがわからないでしょ?

古い写真でも日本が絡むとなにされるかわからない例

これが「山の民」におなじみの件。

まず、2018年に東京に桜を見に行った人がいて、自撮りを上げました。

この人は2019年に東京でお友達の結婚式に参加しました。その結婚式の参加者の中の一人が、この人とのツーショット写真をブログに上げました。

で、2021年8月13日に炎上。通称813事件で、この人はチャン・ジャーハン(張哲瀚)。

ご存知ない。「陳情令」から「山河令」に行った人は少なくないと思いますが、俳優さんの名前まではわからないかな?周子舒(周絮)役の人ですよ。

2018年の自撮りの場所が靖国神社で、2019年にツーショットをあげたのがデヴィ夫人

こちらは広告は全部下され、2023年になっても封殺状態です。

「山河令」チャン・ジャーハンの親日騒動、1日で20社以上がCM契約を打ち切り

靖国で写真撮影の中国人俳優、中国政府系メディアから次々批判浴びる

靖国神社で3年前に記念撮影…中国の人気俳優バッシング、広告20社打ち切り : 読売新聞

 

本人が直接何かしたわけではない肖戦の封殺は表に出てこなくなっただけだったと記憶していますが、本人の行動を責められた張哲瀚は出演作から名前を外され、いないものとして扱われるほどです。いまだに。

この事件が2021年9月のブロマンス作品の規制の引き金の一つでしょう。

中国で規制強化、「ブロマンス作品」の今後はどうなる?

中国演出行業協会が最新の「警告リスト」を公表、クリスやチャン・ジャーハンに復帰の道なしか

2018年時点で張哲瀚は、主演した「芸汐伝」が公開されるなど、無名とまでは言えなかったのに、2018年・2019年は何もなく、「山河令」でブレイクした2021年にいきなり、です。

わけがわからないでしょ?

斜め上のことが起きる中国

これが中国です。良くも悪くも、斜め上のことが起こる場所です。

特に日本が絡むとびっくりするようなことが起きることがあります。

魔道祖師の交流イベントで、私が足が萎えて崩れ落ちるかと思ったのは、「魔道祖師」の二次イベントに企業を入れて広告させ、中には事前購入を呼びかけたところもあり、これらによって企業に利益を上げさせたことです。

その企業さんがたから主催さん側にお金が流れたかどうかは私は知りませんよ。でもお金が流れてないからいいわけじゃないでしょ。

これが通るなら、家族や仲良しが勤務してる会社のサービスを、550円でドンズバターゲット層へ効果的な広告が打てちゃいます。

「李下に冠を正さず」って言葉をご存知で、227事件813事件を知ってたら怖くなりませんか?

(企業さんがたは先生ルールはご存知ではないだろうから、気の毒でならない)

利益を上げるな、が先生ルールなので、これは先生ルールを破ったのだと私は理解しました。だから、墨香銅臭先生の権利を害しているのでは?と考えました。

そこから先生や他の先生方が日本では権利が害されるとして二次イベントを禁じられるかも、というのは多少は論理的に見えるじゃないですか。

そこから、墨香銅臭先生が「精日」として炎上するんじゃないか、ファン行動の責任を問われておしまいにならないかとびびっちゃう人は、論理がぶっ飛んでいるように見えると思います。

しかし、227事件、813事件を見ると必ずしも突飛なことを言っているのではないことがわかっていただけるでしょうか。

先生もまた、言論人としてヒットを飛ばす、影響力のある方ですから。

「精日」というのは、日本語なら「精神的日本人」。中国語では「精神日本人」。

「精日」にされるとアウト。

本国のファンダムと同じルールを守ろう

本国のファンダムと同じルールを守っていれば多分変なことにはなりません。

墨香銅臭先生は「利益を上げるな」なので、まだ良くて。

Priest先生のファンダムのルールは、「実費もだめ」ですから。訳してくださってる方がおられるので。

【ファンルール】 - 「鎮魂 Guardian」原作和訳しながら読んでみる

プレアデスさんでの「鎮魂」の翻訳出版が全編完了したら、何か企画できるといいなーなんて思ったんですけど、基本オンライン上で、物理はネップリだけだなというのが、垂水のお気持ち。

ところで皆さん、琅琊榜はご覧になりました?

 アマプラでも見られるので是非!